自分のキャリアを振り返ってみる ①

・・・が、何も書けることはなさそう。

 

最近、色々なアカデミアのキャリアに関する記事を見るのですが、さて、私はどうだったかなと思って筆を取りましたが、書くこと何もないですね。まず、めぼしい業績が(ry

 

1. 幼少期(小学校~中学校)

別のところ(下記参照)で触れているのであまり詳しくは書きませんが、親が失踪してしまったり、その後も施設や親戚の家をたらいまわしになったりと、貧困のまま不登校になり、さんざんな幼少期でした。なので、『故郷』と呼べる地域はありません。滞在期間の長さでいうと、故郷=熊本市になるかなとは思ってます。

 

学校の成績も良くなかったので、そのまま地元で中卒で働くんだろうなとぼんやり思ってましたが、技術の先生の熱心な薦めで高専を一校だけ受験して(受験費用も出してもらって)、合格したので「まぁタダ(授業料免除)なら行くか」というゆるいノリで進学。

 

2. 高専時代

これまでの人生で最も過酷だった時期の一つ。

 

(今は違うみたいですが)全寮制の高専に入学して、食・住は困らなくなったものの、上級生からの体罰と伴ったしごきが酷く、実際、同期も何人かそれで退学していたり・・・

 

ただ、教育面はしっかりしていて、この後で編入学することになる国立大学の同年代の学生たちよりもはるかに専門的なこと、数学、工学的な知識は学べて、高専で取得していた選択科目の単位が膨大だったため、単位の振替で大学編入学後はほぼ講義受けなくても卒業が確定していました。実習+数単位のみ、みたいな状況(他の高専から来た同じ学科に来た学生は、振替できる科目がなく、毎日必修+教養を受けていたので、大変そうでしたが)。この点では、高専には恩があるともいえなくもないとは思ってます。

 

3. 国立大学理学部~大学院

高専のところでもふれたように、実習以外はほとんど単位とらなくてよかったので(その代わり教員免許に必須な科目受講の道も当時の編入学者には与えられていなかったですが)、そのまま難なく研究室配属になるんですが、ここで最初の"しくじり"が起こります。

 

入った研究室にいたオーバードクター(年限過ぎても博士課程に残る学生)との折り合いが悪く、こちらの実験に必要な酵素やサンプルを勝手に使われたり、隠されたりする始末・・・これに抗議に行ったところ向こうから殴りかかってきたので、しかたなく応戦すると、それを理由に教授から「ラボを出て行ってくれ」と言われます。

いや、なんで俺だけだよ。

と、思っていたら、学科の教授会でも大問題になり、私の引き受け先がすぐに見つかったので、そのラボに籍を置きつつ、オムニバス講義で神経発生の講義をしていた医学部の先生のラボへ。この理学部で受け入れてくれた教授、医学部で実験させてくれた二人の教授がいなかったら、今の自分はまずないと思ってます。どちらもすでに故人ですが、どちらも学内の風当たりなんか気にせず、学生のことを第一に考える真の教育者だったと思います。

 

移った医学部のラボで1年くらい実験をしていると次の問題が発生します。突如、授業料免除の全額免除が切れるのです。理由?知らん。

現代の学生・院生さんたちにはあまり想像できないかもしれないんですけど、当時は奨学金の全額免除・半額免除などの制度もなく、また免除職一定期間働けば免除になる制度も廃止され、また現在のように授業料免除が特措で拡大されていない時代です。COE制度もわれわれのすぐ下の世代から始まります。よく"はざまの世代"と言われますが、ピンポイントで何もなかった世代ってのはあるのかもしれません。加えて、生物系は就職難の時代。大学院を辞めても職がない。詰んだ、と思ってました。

 

そこにも『捨てる神あれば、拾う神あり』。理学部で籍を置かせてくれた教授とは別の教室の准教授が地域で商売をしている理化学機器の代理店に話をしてくれて、そこで雇われることに。今でも覚えてますが、大学のすぐそばにある古いホテルの一階のまずい和食屋で昼飯を食いながらの面接でした。そこで、私は一つ、博打を打ちます。

 

「現在、修士の一年なので、社員になる代わりに学費と下宿代を払ってもらって、アルバイトにみたいな立場で修士が終わるまで大学院を続けさせてはもらえないだろうか」

 

今から考えると、こんな突拍子もない提案を初対面の貧乏くさいよれよれのシャツきた院生にされた方はびっくりを通りこして、怒りを覚えたとは思うのですが、製薬企業で海外支社の社長までつとめた経験を持つその会社の社長はにやりと笑い、「一つだけ条件がある」と言い出しました。

 

「現在、君がやっている神経科学の研究は当社にはほとんど関係がない。なので、より当社の営業分野と近い領域の研究室に移るなら、この話乗ってもいい」

 

というわけで、この言葉を受けてそこから(修士の一年終わる時期に)ラボを変えるというまた別の苦難が始まるのですが、それは「まて、次回」

 

 

別のところ:

就職氷河期にやっと得た職を失い……私がホームレスを抜け出した意外な方法 | 文春オンライン

格安顕微鏡ブランド・AmScopeはいいぞ!

唐突ですが、『AmScope』って知ってますか? 僕も友人のtwitterで知ったのですけど、United Scopeという会社の格安顕微鏡ブランドです。フロリダで研究していたときも、ラボに数台はありました(後で知った)。

https://www.amscope.com/

 

何がいいかというと、圧倒的に安いのただ一点です。ズーム式の双眼実体顕微鏡がキャンペーン中とはいえ3万円とか、安すぎでしょ。

https://www.amscope.com/stereo-microscopes/3-5x-90x-zoom-trinocular-stereo-microscope-with-table-pillar-stand.html

 

けしてUnited Scopeの回し者でも、これによってクーポンもらえるわけでもないんですけど、今回、アメリカから本帰国する前に大量に購入してお土産としていい感じだったので、『お土産に格安顕微鏡を贈る!』なんて新習慣にでもならないかなぁと思ってる次第です。何故か日本で売ってるAmscope製品はラインナップが微妙で、安くないので・・・

 

 特に、このモニターカメラ付き実体顕微鏡が秀逸!これを小さな子供さん向けに与えるのはとても良いと思います。双眼実体顕微鏡って、覗いてきちんと立体視するのがちょっとハードル高いので(適当に「見えた」というのは簡単ですけど)、小さな子供に向けにその参入障壁を取り除くこの製品は、教育という面では最高の一品です。

https://www.amscope.com/new-kids-bundles/dm130-bundles/rock-and-minerals-10x-300x-5mp-digital-microscope-with-3-5-lcd-screen-2.html

 

しかも、正規の価格でも3万円弱、キャンペーンなら2万円弱でモニターカメラもついてくるとか、ありえないくらいに安いし、是非、日本の教育機関とのコラボとかしてほしいですよね。

 

私は今回の本帰国に合わせて、お土産用にこのモニター付き実体顕微鏡と簡易スライドスマートフォン顕微鏡(驚きの2000円!)、自分の研究用にCマウント付きデジタルカメラユニット(これが一番高かったんですけど、それでも10万切るとかすごい・・)を購入。

 

しばらくはこのデジカメで実験データ取れそうです! トクロンティヌスでした。

 

追記(3/10/2021):

 

 

 

 

日本に本帰国しました!

日本に本帰国しました!

2021年2月28日にMax Planckを退社して、3月1日に日本に本帰国しました!

 

2年間のアメリカ研究生活は、

・1st 原著論文 3 (うち責任著者3)
・共著原著論文 3 (うち責任著者1)
・1st 総説 1
・国際会議 3
・国際会議学会賞 1
となり、なかなか充実した研究生活でした。

 

特に財産となったのは、『Max PlanckだけでなくScripps InstituteやUniversity of Texas、Jackson laboratoryなどの多くの研究者とつながりができたこと』、『ゲノム編集技術を色々試すことができた』という二点かなと思っています。

 

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学会賞は楯と、副賞として一年間の学会費無料がついてきました

 

本帰国までのコロナ対策関連の手続き

僕自身も混乱して大変だったので、日本への本帰国までの手順を書き残しておきます。

 

※2021年3月1日時点での南フロリダからの帰国です。また、成田でも対応が異なっている場合があるので各々関係各所から常に新しい情報を得るようにしてください。特に3月5日に大幅な変更あったので、追記の部分も確認してください!

 

※さらに追記(4/24/2021):もう原型をとどめていないくらいに入国のための検査について厳しくなっているので、必ず、最新の基準を確認するようにして下さい!!

 

①必要な書類を準備する

今のところ必要な書類は下記の通り。

成田到着前に必須なもの:

・健康カード: これ忘れやすいので注意。基本はこのカードにシール貼ったり番号書いて、検疫所での順番待ちとかします。ANAの場合、機内でも配っています

COVID-19の陰性証明書(政府フォーマット): 詳細は後述

添付するCOVID-19の陰性証明書(アメリカでの検査証明書): 詳細は後述

・誓約書

・電子質問票の回答後に発行されるQRコード: 2回見せるポイントがあるので、スマフォのホームに設定したりスクショを保存したりしておく必要があります

 

追加で必要になるもの(成田到着時には必須ではないもの):

COCOAのインストール

厚生労働省フォローアップ用LINEアカウントの友達追加

 

②検査のタイミング

日本帰国便の出発時刻から72時間前までが有効ってことなので、注意が必要。

出発時刻であって、その日の中央時間ではないんですよね。なので、検体採取と出発時間を注意です。特に『アメリカのなかで時差ある乗り継ぎ便使う人は特に注意』。今回、パームビーチ国際空港からシカゴ・オヘア空港で1泊して乗り換えだったんですが、このトラップのせいでかなりシビアなスケジュールとなりました。

ちなみに、シカゴ経由になったのはANAの便数削減のためです(三回便変更になりました)。

 

実際に僕がどのようなスケジュールで検査したかはこちら。

1. オヘア→成田便の72時間前から余裕をもって70時間前で検査をPalm beach gardenで予約。一番近いJupiterの検査センターは『72時間で検査結果が返ってくる保証はできない』ということで、隣町まで行くことに。ここが田舎町の辛いところです。。

 

2. MDnow Urgent Careで検査を受ける。ここは48時間で結果返すことを保証してくれていたので、安心。結果はホームページ経由でダウンロード。医師のサインもそこにあるので、ここに自分でパスポート番号と国籍、名前を足すだけでOKでした(後述)

しかも、会社の保険で100%カバー(キャンペーン中だったので)で、タダでした。タダでした(重要)。日本でも保険でカバーできるといいですね。

www.mymdnow.com

 

 

3. Max Planck最終日に結果を同僚に印刷してもらって、パスポート番号、国籍を手書きする。

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最終日、ラボの皆さんから寄せ書きと記念品をいただきました!

 

4. 政府フォーマットのCOVID-19の陰性証明書にMDnowの結果を書き写す。プリントアウトした政府のフォーマットに、上記のMDnowの結果を書き写します。

MDnowでの検査の際に、用途を「トラベル」と言っておくと、それに合わせた結果表をくれるので、検査の採取方法や検査方法もそのまま書き写せます。医師に直接政府フォーマット書いてもらう必要は(僕の場合は)なかったです

 

以上が、検査とその結果表の流れです。検査結果がでるまでドキドキだったので、もう少し前に一度検査受けておくのをおすすめします。

 

③シカゴ・オヘア空港から成田空港まで

シカゴ・オヘア空港でチェックインする際に、アメリカ人のANAグランドスタッフに、「陰性証明書とQRコードを見せて」と言われます。

ポイントはアメリカ人なので、こちらがどんな説明してもほとんど融通がきかず、僕の前にいた3組の陰性証明書を持っていなかった日本人は急遽オヘアで検査受けるように言われ、チェックインできませんでした。

 

「なくても成田で数泊すれば大丈夫」ってのはたぶん事実なんですけど、それを事情知らないアメリカ人のグランドスタッフに話して納得してもらうのはかなり大変そうです。実際、3組ほど返されてましたしね・・・

 

④機内で注意すること

一点だけ、機内で注意することがあります。成田や羽田でのCOVID-19検査は唾液採取です。ですので、検査30分以内に飲食やうがいをすると、検査結果が上手く出てきません。その結果、再検査になりかなり待つことになります。

こんな風に・・・↓

 

 

 これで2時間以上待って、待機所最後の一人になりましたし、かなり不安になります。マジで気を付けてください(ANAの機内ではこの注意はされないので)。

 

⑤帰国後の自主隔離

僕は先に帰国した方に教えてもらったこのサービスを使うことにしました。普通のビジネスホテルでリムジン送迎付きなので、便利。

pro.unito.me

 

あと数日間、東京での自主隔離を満喫(?)します!

トクロンティヌスでした。

 

追記(2021年3月7日11時57分)

マジっすか!! 

 なんと・・・対応が変わるのが早すぎる・・・

 

 

追伸:もう少しすると、文筆業で一つ発表がありますので、お楽しみに!

アメリカで役に立ったもの ① 携帯電話、ポケットwifi

アメリカで1年間大学(Florida Atlantic University)の寮に住んで、そこから約半年間アパートを借りて住んでいるのですが、エアコンが壊れたり、向かいの部屋の住人が夜中の痴話喧嘩で警察きたり、その後、家賃を踏み倒して夜逃げして騒ぎになったりとドタバタが続いたので、引っ越そうと考えています。

 

引越し準備として、ここ最近は要らないものを捨てたりしているんですが、結構思い返すことも多かったのでまとめておこうと思います。

 

で、①として携帯電話について。

 

アメリカに来てから携帯電話を契約すると日本で払ってたのが馬鹿みたいになる安さで使えたりしますけど、来た当初に使っていた2つのサービスを紹介しときます。

 

MOST SIM

mostsim.com

日本で手続きできて、日本でSIMカード受け取って、アメリカで使えます。プリペードで日数を選択して、その期間はデータ通信もアメリカ国内電話、SMSも使い放題。ただ、日本への国際電話には使えません。その場合はSkypeとかLINEでビデオ通話ですね。データ通信全部込みの値段なので、気にせず日本ともSkypeしてました。

 

たぶん、海外旅行とかする人もレンタルwifi使うよりはこっちの方が安くて便利です。空港着いたらSIMカード入れるだけですぐ使えるし。ただし、持って行くSIMフリー携帯の拾えるバンドによっては使えなかったり、T-mobileAT&Tなど選んだ会社によっては圏外なところもあるので、その辺は事前調査必要です(ちなみにT-mobileは僕のすんでるJupiterでは、ところどころ圏外です。特に職場が)。

 

ホームページでは180日間プランまでしか見えないんですけど、その都度、延長をメールでお願いすると、普通に延長してくれます

 

② アメスマ

amesma.net

とはいえ、MOST SIMはあくまで短期向けなので高いのがたまに傷。4か月使い放題で2万円弱しますからね。しかし、アメリカの携帯電話のプランよくわからないし・・・(家電売り場で勧誘されるプランは今でもよくわからない金額だし)

 

ということで、すぐにアメスマで契約しました。

 

ウォルマートでよくわからないベスト来たおじさんが勧誘してくるプランよりははるかに高いんですけど、ホームページから日本語で契約内容読んで、手続きして、アメリカの住所に送ってきます。毎月の支払かクレジットカード払いで国際電話かけなかったら、データ無制限(デザリングには制限あり)で定額。そんなに長くいるつもりなければ、これで十分なのかも。

もちろん、アメリカのキャリアと契約した方が安いですけどね。僕は一度、AT&Tに契約申し込んだら、大学寮の住所では契約できないってことで途方に暮れたので、アメスマで申し込みました。

 

③ ポケットwifi

今から思うと、こんなにすぐに引越しすることになったので、ネット引かなくてマジでよかったと思ってるんですよね。いや、マジで。

 

ケーブルテレビの格安プランで引くことも最初に考えたんですけど、本来はネットはほとんど職場で使う予定だったし、ケーブルテレビ見るわけでもないし、色々と面倒だなぁということで(②のアメスマさんがネット手続きもしてくれたりしてます。大都市圏の人はそれでもいいのかも)、ポケットwifiでしのぐことに。

 

twitterカクヨムとZOOMくらいしか用途ないですからね。ほぼ使わない月はアメスマ携帯のデザリングだけで乗り切れるし。ということで、こんな感じのサービスで乗り切ってます。引越し後はちゃんと契約するかも。

 

www.glocalme.com

 

引越し頑張ります。トクロンでした。

 

 

 

テレワーク時代のラボライフ!

叶え!私たちの夢――――

 

ではなくて、わりとシビアな方のラ「ボ」ライ「フ」です。テレワークが長く続いていて、まだラボの方も入室制限があるので、現状、どんな感じでラボ生活しているのかを綴っていきます。

 

ラボの現状

まずはじめに職場の現状から。

  1. 入館前に全員マスク着用、手指を消毒
  2. すべての部屋、すべての時間において、事前予約制
  3. 同室に規定以上の人が同時には入室できない(ソーシャルディスタンス)
  4. 週当たりのトータル時間の目標値が設定されている
  5. 実験指導など人と話す必要がある場合は別の制限あり

こんな感じになっています。

 

なので、事前にどういう実験をするべきかある程度組み立てていかないと難しい感じ。もちろん、その場で(in situ)実験計画を変更することもあるけど、その辺もおおむね織り込んだ予定作りが重要。

 

スケジューリング

ラボの予定表は研究所の予約システムから予約していくようになってます。そのシステム上で「この部屋には同時に〇人以上は入れない」と設定されているので、同時に一定数以上の人間が同一の部屋に入ることはない状況になってます。メインのラボはだいぶ人数は入れるようになったけど、コロナ前みたいにラボで気軽に誰かと話すってことはだいぶ減った印象。

 

と、ここまでは予約の話なんですけど、自分の実験計画管理はGoogle calendarで行ってます。生殖工学の実験は1つの実験が、最短でも96時間かかるので、常に二週間後の実験計画を立てるようなイメージです。

 

僕の方法は下記の通り。

  1. 実験室予約と連動して、Google calendarに予定を入れていく
  2. 作った遺伝子改変マウスの誕生予定日やテールカットの予定なども記入
  3. meetingの予定なども記入
  4. タスクも極力 To Do には入れず、なるべく予定表に記入
  5. 実際に行ったことと予定表がずれた場合は忘れずに修正(行動ログ用)

最後の5番が一番重要だと思います。テレワークや時短営業になって、自分ひとりの時間が増えたので、ログの管理が曖昧になったままだと、自分の進捗状況を把握するのがゆるくなりすぎる感じがします。自分の行動や実験データの可視化は、driving forceとしてかなり重要なのでしっかりとってます。

 

実験ノート

実験ノートは以前からOneNoteを使っています。詳細はこんな感じ。

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ラボでも自宅でも、自分のOneNoteから全部見ることができ、検索なども使えるので実験の進捗把握や実験計画立案にも役立ってます。

 

また、ここが一つのメリットなんですけど、Android携帯やタブレットOneNoteを開くと、自宅PCで記入したwindows onedriveに保存されている付箋を見ることができるので、

 ① 自宅PCで今日実施する項目や注意書きメモしておいて、

 ② ラボで開いて確認する

という使いかたしたりもできます。

 

OneNoteプロトコールのセッションも作ってあるので、実験は実験ノートや紙のプロトコール集を参照しながら行うのではなく、携帯のOneNoteを見ながら実施できます。

 

 

こんな感じで、極力ラボにいる時間を減らしつつも、前と同じパフォーマンスを達成するために、楽にできる方法を常に探しています。また何か思いついて試したら追加します。

 

トクロンでした。

 

なんとか生きてます ② 引籠り生活のおとも

いやーネタのつもりで書いた記事のタイトルがまさか本当になるとは・・・

 

名前からすると南米の方っぽいお医者さんと、医療通訳さんを無料でつけてもらって話したのですが、第一声が『あと二日来るのが遅かったら、死んでたよ』で、医療通訳さんも一瞬声が止まってました。またニコニコしながらそう話すのも恐ろしかったです。

 

アメリカで緊急手術・入院をするという滅多にない体験をしてしまいましたが――また71000ドルという高額な請求書を手にしてびっくりしましたが*1――"なんとか生きてます"、動物学特論です。

 

詳しい病名は伏せますが、腹の中を4カ所ほど切除しました。

 

その後、ドレーンを付けたまま退院。退院後は謎の右側腹部の無数の発疹とか、食べられない食材が出てくるなど謎の症状に悩みつつも、ようやく実験再開まで来ました。

 

そしてタイミングがいいのか悪いのか、Floridaでは新型コロナウイルスの新規患者数が1万人/日という爆発的なスピードで拡大しており、正直、外を出歩く気になれないって感じです。まぁ体調も悪いので、それでいいんですけど。

 

ここ最近はこんな風に生きてます。

 

① 買い物は基本ネットショップ:

アメリAmazonで日用品と生鮮以外の食糧買ってます。生鮮品は後述。トイレットペーパーはアメリAmazonでも在庫復活。

 

② 生鮮品はAmazon経由のwholefoods:

新型コロナウイルス第一波の時はパニックでデリバリーが使えなくなってた、この近所のwholefoodsも、ようやくデリバリーが使えるようになったので活用してます。

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Amazonのページにあるwholefoodsのサイト

- Primeメンバーは35ドル以上購入すると配達料が無料になる

- ドライバーチップが5ドルから(Instacartという別の宅配サービスに比べると安い)

- 冷凍品、冷蔵品はきちんと保冷バックに入ってくる

- 宅配時間を2時間区切りで指定できる

 

というメリットがあるので、もうほぼほぼこの宅配サービス使ってます。最初の頃は遅配とかあったんですけど、”その日のうちに”という配送オプションを使わずに、次の日の8-10時の時間指定にすると、だいたい8時10分以内に到着します(※あくまでもこのエリアの話)。便利。

 

「注文品がお店になかったらどうするの?」という疑問あるでしょうけど、Amazon-wholefoodsの場合はテキストメッセージで代替品の提案があって、それをOKすると代替品が届きます(Noにすると、その商品は購入しません)。

お店、ドライバーとも話さなくていいし、品物も玄関先に届いたらAmazonから玄関先の写真とともにメールが来るので受け取りも対面なしで便利。

 

③ 日本Amazonの商品を海外輸送して買う:

そしてなんといってもこれ。日本のAmazonのアカウントを活かしたまま渡米したんですけど、雑貨やマスクなどは日本のAmazonから買ってます。キッチン器具とか文房具とかも。

「えー遅くならない?」と思うでしょうけど、6/27に発注して、7/2に届きました。何ならアメリAmazonよりも早くない?? 配送を担当するDHLも上記のwholefoods便と同じく基本会話なしてちゃんとトラッキングしながら安全に配達してくれます。

 

現在、日本→アメリカのEMSの取り扱いがストップしているので、食品を日本から輸入するのが難しくなっているので、食品は送れませんけど重宝してます。

 

この辺を駆使して、なるべく引籠って生きて行こうかと思ってます。ハリケーンシーズンが来たので、強制引籠りイベントも来るんでしょうけどね。頑張ります。

 

最近、文春オンラインに記事を書かせていただきました。よろしければそちらもー

bunshun.jp

 

動物学特論でした。

 

*1:現在、保険会社と交渉中

なんとか生きてます(外出禁止生活20日目)

目次

 

外出禁止令が発令されました

何かと批判の多かったFloridaでのCOVID-19対策でしたが、いよいよ感染者が増加したことを受けて2020年4月1日にRon DeSantis州知事*1が『行政命令(Executive Order)』を発令しました。

 

行政命令の内容は以下の通り(在マイアミ領事館から);

・自宅待機(Safer At Home)
 高齢者(注:65歳以上)及び重要な基礎疾患を有する者は自宅に留まり,感染の危険を避けるあらゆる手段を講じなければならない。フロリダ州内のすべての人は自宅外での行動及び人との交流を不可欠なサービスの提供又は受領あるいは不可欠な活動の遂行に制限しなければならない。
・不可欠なサービス(Essential Services)
 不可欠なサービスとは,国土安全保障省の指針,マイアミ・デード郡緊急令07-20を引用した行政命令20-89及び州調整官による承認に基づくサービスを指す。自宅からのテレワークを奨励する。
・不可欠な活動(Essential Activities)
 不可欠な活動とは,1. 礼拝への参加,2. 散歩,自転車,ハイキング,釣り,狩猟,ランニング,水泳などの余暇活動への参加,3. ペットの世話,4. 家族や友人への支援,5. 州調整官により追加される活動を指す。公共の空間における集まりは不可欠な活動とはみなされない。
・適用期間
 本命令は,4月3日00:01に発効し,延長されない限り4月30日まで効力を有する。

 

というわけで、日本に一時帰宅後14日間の自主隔離をしていたのですが、そのまま外出禁止となってしまいました。実質20日間の外出禁止!

 

経緯や心境とかは他のブログでもいっぱいあるので、ここでは現状とか役立ったものを紹介しようかな、と

 

 

現状(生活面)

 上記の通り、外にはジョギングと食料品の買い出しにしかでれないんですけど、そのほかはこれと言って何も変わってないです。これはニューヨークなどほかの都市に比べて、まだ重症患者が多くないからだと思いますが、今後はわからないですね・・・

 

後述しますが、スーパーの宅配やUberEat、Amazonの配達などは問題なく動いています。スーパーの品ぞろえも、トイレットペーパー、石鹸、洗剤、消毒薬以外は戻りつつあります。卵も野菜も肉も十分あるし、パックの寿司も買えるよ!

 

 写真は夜明けのJupiter。COVID-19がなければ何も変わらない雰囲気

 

現状(仕事面)

職場は基本テレワークに移行しました。幸い職場の事業はessential workとなっているため、essentialな実験などは実施可能です。

 

ただし、

  • 研究所への入館は所長の許可制
  • 同じエリアに複数人が立ち入らないようにスケジュール調整される
  • 動物などはすべてアニマルコアの管理下におかれ、研究者は飼育室に入れない

など、かなりの制限はついています。まぁ、今はデータ解析や論文書けって話ですよね。

 

外出禁止生活で役に立ったもの

① スーパーの宅配、Amazon

一応日用品の買い出しについては認められているんですが、混みます。めっちゃ混みます。普段、こんなに人いたっけ??

なので、Amazonやスーパーの宅配サービスを利用しています。使ってるのはここ。

International | Publix Super Markets

至急便だと即日配達で、後日便だと宅配料金抑えられる。別途ドライバーさんへのチップも必要。ちょっと割高。

Amazonは普通に買い物して、配達できます。ドアの前か小さいものはメールボックスにおいてくれます。品揃えはスーパーの中とほぼ同じ。トイレットペーパーが馬鹿高くなってたりする。

 

Netflix、Crunchyrollなどの動画配信サービス

言わずもがな。生活には映画やアニメが必要!インターネットの設備が貧弱なFloridaの田舎町でもスマートフォンのデータ無制限プランを使えば、全然問題なし!

www.crunchyroll.com


③ プロジェクター

大画面は正義!日本で中古で買ったモバイルプロジェクターをつないでアニメみたりしてます。

direct.sanwa.co.jp

 

Amazonミュージック

ジャズとかクラシックを仕事中のBGMにしたり、好きな曲を聴いたり。

Amazon.co.jp: Amazon Music いつでもどこでも音楽を: デジタルミュージック

 

⑤ 自転車

幸いJupiterではスーパーが比較的アパートが密集しているエリアの近くにあるので、日用品のなかでもパン、バナナ、卵などは自転車で買い出しに。現状では、品揃えは戻ってます。あとは運動用としても活用できるし。だいたい100-200USDでとてもいい自転車が買えます。

 

・・・こんな感じかな?

 

おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。

外に出れないのは予想以上に精神にくるんだけど、まぁ今はもう日本に帰るのも困難だし、感染に気をつけながら、引きこもり生活を楽しんでいきます!

 

トクロンでした

*1:関係ないんだけど、この州知事、同い年で全米で一番若い州知事だそう。エール大卒後、海軍に入り、仕事しながらハーバードのロースクールに通い、下院議員を経て現職。という何かと苦労人なところも、何かシンパシーを感じたりもする